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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第179章 韓国料理より納豆…
ソンヒョクはコリアンタウンを抜け、 一本裏手の路地にある、お世辞にも綺麗とは言い難い大衆酒場に入った。
入り口では、すっかり色褪せた群青の暖簾とその横で破れかけの赤提灯が明滅していた。
立て付けの悪い引き戸がガタガタと音をたてる。
この退廃的オンボロさもここまで徹底されれば、却って心地がいいというものだ。
「あら、いらっしゃ~い!久しぶりね」
カウンターの奥から眼鏡をかけた60代ぐらいの小太りな女将がソンヒョクを見て、にこやかに迎えてくれた。
「オバチャン久しぶり、元気?」
ソンヒョクはこの女将と顔見知りなのだろうか…
ソンヒョクと達也はカウンターに座り、壁に書かれた色褪せたメニュー表を見ていた。
「ここは夜は赤提灯で、昼間は定食屋になってんだ。オバチャン、オレいつものやつね」
ソンヒョクは食べ慣れたメニューを注文した。
「はぁーい、そちらのお客さんは?」
「あ、オレ?じゃあ、さばの味噌煮定食で」
「はい、さばの味噌煮ね、ちょっと待っててね」
元気のいい女将の声がこの狭い店内に響く。
「達也、ビール飲むか?それとも酒は苦手か?」
「…あ、いや大丈夫だが」
「あ、オバチャン、それと瓶ビール一本とグラス2つね!」
先程までの顔つきはどこやら、ソンヒョクは穏やかな顔つきで女将が出したお茶を飲んでいる。
「なぁ、ソンヒョク…」
達也が言い掛けたのを遮るようにソンヒョクは
「シッ…詳しいことは後で話す。ここはオレのオアシスなんだ」
入り口では、すっかり色褪せた群青の暖簾とその横で破れかけの赤提灯が明滅していた。
立て付けの悪い引き戸がガタガタと音をたてる。
この退廃的オンボロさもここまで徹底されれば、却って心地がいいというものだ。
「あら、いらっしゃ~い!久しぶりね」
カウンターの奥から眼鏡をかけた60代ぐらいの小太りな女将がソンヒョクを見て、にこやかに迎えてくれた。
「オバチャン久しぶり、元気?」
ソンヒョクはこの女将と顔見知りなのだろうか…
ソンヒョクと達也はカウンターに座り、壁に書かれた色褪せたメニュー表を見ていた。
「ここは夜は赤提灯で、昼間は定食屋になってんだ。オバチャン、オレいつものやつね」
ソンヒョクは食べ慣れたメニューを注文した。
「はぁーい、そちらのお客さんは?」
「あ、オレ?じゃあ、さばの味噌煮定食で」
「はい、さばの味噌煮ね、ちょっと待っててね」
元気のいい女将の声がこの狭い店内に響く。
「達也、ビール飲むか?それとも酒は苦手か?」
「…あ、いや大丈夫だが」
「あ、オバチャン、それと瓶ビール一本とグラス2つね!」
先程までの顔つきはどこやら、ソンヒョクは穏やかな顔つきで女将が出したお茶を飲んでいる。
「なぁ、ソンヒョク…」
達也が言い掛けたのを遮るようにソンヒョクは
「シッ…詳しいことは後で話す。ここはオレのオアシスなんだ」