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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第6章 バルゴの女 処女の章
「身体平気ですか?」

 シャワーを浴びて服を着るとまるで、行為の前に戻ったかのように真澄はきちんと清楚な様子でソファーに座っている。
 彼女のような人はまさしく永遠の穢れなき乙女なのだ。

「はい。平気です。なんだかすっかり肩の荷が下りたような気がします」
「それはよかった」
「あなたのおかげです。初恋と決別できて、次に進めそうです」

「お相手はどんな方ですか?」
「そうですねえ。こういうとなんですけど、人間らしいというか、神父様と真逆なタイプと言うか……。
あ、あの悪い意味じゃございませんのよ。溌剌としていて精力的な感じの方です。」

「なるほど。元気な方なんですね。いいと思います」
「お若いころはよく遊んでたなんて噂もあったのですが、もう今は落ち着いてらっしゃるようで、お受けいたしましたの」

 まだまだ遊べそうな年代であろうが、おそらく真澄の名器にはかなわないだろう。きっと結婚生活は上手くいくと予想ができる。

 もし万が一、神父が彼女を抱くようなことがあったならば、聖職者の道を捨てるかもしれない。
 時代が時代なら魔女狩りの被害にでもあってしまいそうだ。



「あの……」

 困ったような表情を見せながら言葉を選んでいる真澄に、僕は言う。

「麗子さんにはすべて上手くいったとお伝えいただけますか。もうそれ以上何も言うことはないです」

「そう……、ですか」
「あなたのおかげで僕は麗子さんから飛び立てそうです」

 切なげな瞳の真澄と一緒に、恋の終わりの感傷に浸る。

 そしてこの密室を出れば、あたたかい春が約束された地に向かうのだ。
豊穣を願って。
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