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お兄ちゃんといっしょ
第11章 第11章
「…かお。
お兄ちゃんと私、ふたりともよく似てるって、お兄ちゃんのマンションのおとなりに住んでるおじいちゃんも言った、この、わたしのかお」
本能的に、正直に言えばぶたれるだろう、というのは分かってた。
歯をきつく噛み締め、ぎゅっと目を閉じ、身を固くして衝撃に備える。
案の定、ひふみっくすはもう片方の手で、ゆうべ本物のお兄ちゃんがぶったのと同じ場所を、力いっぱいぶった。
人生二回目の暴力は、心にまでは染み込んでこなかった。