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お兄ちゃんといっしょ
第20章 第20章
遥輝が言った「大人は汚い」というセリフが、脳内でリフレインしている。
いいや、意図的にそうさせているのかも知れない。
なにか別のことを考えていなければ、
どこかでなにかがリンクしてしまいそうで…。
…すごく怖かったからだ。
永翔が寝息を立て始めたのは、
遥輝のiPhoneに送金完了の通知が来たあと、しばらく経った頃だった。
雑然としたリビングにしきっぱなしにされている薄っぺらい布団の上に私がぐったり倒れていて、永翔はソファの上で静かにお腹を上下させていて、遥輝は。
遥輝は…
たった今、私の隣に寝転んだところだった。
大人は汚いと言った遥輝も、私にとっては大人みたいなものだし、今は私を買う側の人間だ。
それなのに遥輝はまるで私と同じ立場にいるかのような言い方で、
「疲れたね」
と呟き、それから、私の唇にキスをした。
いいや、意図的にそうさせているのかも知れない。
なにか別のことを考えていなければ、
どこかでなにかがリンクしてしまいそうで…。
…すごく怖かったからだ。
永翔が寝息を立て始めたのは、
遥輝のiPhoneに送金完了の通知が来たあと、しばらく経った頃だった。
雑然としたリビングにしきっぱなしにされている薄っぺらい布団の上に私がぐったり倒れていて、永翔はソファの上で静かにお腹を上下させていて、遥輝は。
遥輝は…
たった今、私の隣に寝転んだところだった。
大人は汚いと言った遥輝も、私にとっては大人みたいなものだし、今は私を買う側の人間だ。
それなのに遥輝はまるで私と同じ立場にいるかのような言い方で、
「疲れたね」
と呟き、それから、私の唇にキスをした。