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囚われの城
第4章 新しい世界
「公衆便所か、生体実験か……」
人の集まる公園のトイレに、身動きが取れない状態で拘束される。
M字開脚のまま椅子に縛り付けられ、口を閉じられないように丸い輪を噛ませられ。
〝ご自由にご利用ください〟
そう書かれた貼り紙をされ、体の穴という穴は汚い肉棒によって汚される。
屋敷にいれば黎明の情報網で、客の第一次選択はできる。
つまり、性病を持った男をメイドに近付けないようにすることができる。
しかし一般の公園のトイレは、誰が来るのかもわからない。
そんな中で不特定多数の精液を浴びれば、ほぼ確実に病気になる。
使い物にならなくなった女は路上へと放置され、それからは女次第。
桐原財閥からは一切補助されない。
それが〝公衆便所〟となった女の行く末。
生体実験となる女は、どんな薬かも教えてもらえないまま実験台となる。
成功する確率はほぼ0%。
薬を摂取してすぐ、もしくは近い将来、実験台は確実に命を落とす。
それが〝生体実験〟の行く末。
「二人はもう出発したはずだよ」
「え?もうですか?」
「次に二人が再会するのは、天国だろうね」
「……ただ、愛し合っていただけなのに」
「そうだね。でもここはパラダイスじゃない。仮にも金が動いて取引された身、制限はもちろんある」
龍は瑠菜をベッドに押し倒した。
その目は、まるで日向のように鋭く、その口元は、まるで黎明のように冷たかった。
いつも見ている龍とは思えない豹変に、瑠菜は怯えた。
「ヤリたいと思わなくても、この屋敷ではいつ何時でも受け入れなくてはいけない」
「……え?」
「そろそろきみも知るべきだ」