この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
囚われの城
第6章 母親の運命
「そういえば、龍は部屋に?」
「え?わかりません。あたしは家庭教師の方と一緒にいましたから」
「そうですか。ふっふっふ……」
日向は不適に笑い、歩き続ける。
しばらく行くと、廊下の突き当たりに到達した。
「右は拷の間です。死の直前までいたぶって欲しいという真性ドMか、主人に逆らった可哀想なメスブタが収容されています」
瑠菜は足が震えた。
右の廊下には鉄の扉がある。
それなのに、中から声がする。
こんなところには絶対に来たくない。
そう思った。
「瑠菜さんに見せたいものは、こちらです」
日向は左の方へ進む。
再び鉄の扉があり、今度は人力で開けた。
その瞬間、耳をつんざくような女の叫びが聞こえた。
そこは、首輪のついた女が檻に収容された、畜の間。
丸いホールを囲うように、いくつもの檻が並んでいる。
「……え?」
「ふふふ……気付きましたか?」
その檻の一角、一際騒がしい女がいた。
女は檻の中で首輪をして、両手両足を大の字に広げ鎖で固定され、違和感のあるレザーの下着を身につけていた。
顔がよく見えない。
でも、なんとなく瑠菜は察知していた。
「この家畜の名前は、慶子です」
「……」
「見覚えありますよね?数ヵ月前にあなたをこの屋敷に送り込んだ、母親ですもんね」
母親……。
瑠菜は瞬きもせずに檻の中にいる慶子を見た。
「ぎゃー!い"ぐいぐぅー!」
体を痙攣させながら、よだれを垂れ流し、鬼のような顔で叫ぶ慶子。
「慶子さんの付けている下着には細工がしてあるんです。女にとっては至れり尽くせりの細工です」
「薬……打ったんですか……?」
「いいえ。彼女はもともと淫乱だったようです」
「そうですか……」
「絶頂を迎えても許してもらえないイキ地獄です。彼女は喜んでいるように見えますね」