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囚われの城
第8章 オンナ


『わかりました。それでは始めましょうか』

『きゃっ!』


日向はひょいっと瑠菜を抱え、暗闇の中バスルームを出た。

どこに何があるのか、日向には見えるのだろうか。

まっすぐベッドにたどり着くと、瑠菜を優しくベッドに寝かせた。

そして、ベッドサイドに置かれたランプを灯す。

柔らかく点灯したランプは、ぼんやりと辺りの輪郭を照らし出した。

目の前には、上半身裸で腰にバスタオルを巻いた日向。

その肉体は筋肉質で、腹筋が割れ腕もがっちりしている。

スーツ姿しか見たことがなかったので、瑠菜はその日向の姿にドキッとした。


『なんです?男の裸は初めてではないでしょう』

『……っ』


見つめていたのがバレたのか、日向はいつもの冷たい笑顔で瑠菜を見下ろしていた。

日向の胸と腕には、刺青がある。

大蛇が日向に絡みつくように描かれている。

威嚇するように鎖骨の辺りで口を開けた蛇が、瑠菜を睨み付けていた。


『さて、それでは泣いてもらいましょうか』

『……泣く、んですか?』

『ええ。気絶する程の快感を叩き込んでから、あなたの処女を奪ってあげましょう』



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