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禁断背徳の鎖外伝・影の功労者
第8章 解決



会長との契約もこれが最後、折れた吉田の行動監視。


此処のところ、ずっと吉田を監視していたけど、人間が変わったように、真面目で地域にも貢献する模範的な教頭をやっている。


総司が言った通り、あの男は一生ああして怯えて暮らすのだろう‥
一生早乙女会長という呪縛を背負って・・・



「・・・
帰ろう総司、もうこの辺で良いよね?」


「そうですね‥
私達とて何時までも遊んでいられませんし‥‥」


「勿論分かってる‥
そろそろ本当に戻らないと五月蝿いって事も‥‥」


「分かっていれば良いですよ‥瑠衣?」


「・・・
どうしてこう‥総司だけには適わないのかなぁ自分・・・」


こんな事を言ってるけど、総司と組んで行動するのが嫌いな訳じゃ無い。


寧ろ逆で、自分の方が総司と一緒に居たくて仕方が無いんだ‥
だって‥大切な彼氏だから・・・




遠藤から始まったこの仕事は、僻地で真面目に働く吉田春夫の写真と報告書を、会長に送れば完全に終わり。


その後、成功報酬が振り込まれる手筈だけど、自分的には金に頓着なんて全く無い‥
ただやりたいからやったまでの事。


遠藤とはもう連絡を取らない‥
自分と遠藤の接点は、本当は当の昔に切れているのだから。


だから・・・


空になったアパートに、この携帯端末だけ床に置いて、自分達は完全に消える。



偶には着信があるかも知れない・・


でも、それを受ける人はもう一生居ないくて良い‥
自分の役どころなんて、そんなものだから・・・・・





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