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第1章 二人の出会い

「あ、今更ですが
お名前を伺ってもよろしいでしょうか？」
思い出したように大津川が尋ねる。

「ああ、斎藤春です」
念のため大学の学生証を見せる。

「大学２年生の斎藤春さん」
「はい」

「えーっと、斎藤さんは科学に関しての
造詣が深かったりということは…」
「科学ですか…
うーん、あまり得意ではないですね」

「あはは、やはり今の時代
女性で科学を専攻する人は
あまり多くはないようですね」

うーん…そうなのか？
というか失礼な上に、時代を語るほど
アナタが年を取っているようにも見えませんが。

まあいいけど。