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第9章 悪夢の実像
『じゃ、行ってくるね』



土曜日アイルは仕事、オレは休みだ


送ると言うがアイルに断られた




『おわったら迎えいくからな』



『今日は1時まで大丈夫。

リョウキお休みなんだから

ゆっくり休んで?』





アイルは聞かずに玄関へ行ってしまう





『あ…それからね…』

『うん?』




『あたし…そろそろ家に戻ろと思う

ソウタさんに…

私から今日言ってみようと思うの』






『…そう…か。わかった

いってらっしゃい。気をつけてな?』







なんでちょっと残念そうなんだオレ?



それが何よりなんだから…







オレはサークルに行って

少し体を動かして過ごした






昼の1時・・・過ぎた



やっぱり迎えに行こう


今から行けばアイルが
犬たちを散歩に連れていって
戻るくらいの時間だろう。





『あ!リョーキくん!こんちわー!』




マナさんが病院側から迎えてくれる



チラッとアイルを探すが

まだ戻ってないみたいだ





『アイもうすぐ戻るよ!
…てかおっそいね?!
何してんだか~』



『アイはモコが元気になって

身体もしっかりしてきたから嬉しいんだよ

きっとまだ走り回ってるんだろ』





ソウタさんが出てきてくれた




モコ…あの時弱ってた仔犬か…
アイルが一生懸命にみてた





『河原で昼寝でも
してんじゃないのぉアイツ~(笑)』



『ハハハ!アイなら考えられるかもな!
リョーキ、そこで待ってろよ
もうそろそろ帰って来るだろ』





そう・・・か?




なんてふたりの会話を聞きながら


待つこと数十分






『~~いくらなんでも遅すぎやしない?
ソータさん、あたしもう上がるね?

お腹すいた
アイにヨロシクいっといて~♪』




『おぅ、お疲れさま』





『マナさんお疲れっス…』






『リョーキくんまた。じゃ、また来週ね~』



マナさんが先に病院を出た。
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