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第30章 それぞれの、生きる場所…

アイルの手を引いて帰る。




突然起こったことに…

少し戸惑いながらもオレは






『アイル？わるかったな…今日は』



『？。ううん、どうして？』





さぞかし緊張で
疲れきってるのかと思いきや


アイルは何故だかにこやかで…
嬉しそうだ？





・・・なんでまた？







『……それよりも私っ

リョウキの先輩に・・・

し…失礼なことを…いっぱい…』






『ハハ・・・大丈夫だよ』





『でも…～～』





『それはホントに大丈夫。安心しな』












『ねぇ・・・リョウキ？』





ずっと何か言いたげなアイルが口を開く。










『……あの…お話･･････受けないの？』











『ハナシって？』









『……コーチの・・・ハナシ』






……。









ガチゴチだったわりに

ちゃんと話聞いてたらしいな？(笑)






『ﾊﾊﾊ･･････うけないよ』





『どうして・・・っ？』






『･･･？。・・・仕事もあるし…。

人を教えるって、そう簡単な事じゃ…

まして子どもなんて、責任重大だ』





『それは…わかっていて

わかった上で
言ってくれたんじゃないの…かな？

あの先輩…実際
言ってたじゃない…？…』





『アイル…いいんだって。

そう・・・深く考えなくても…』







『リョウキ･････だけどっ…』




『アイル……？
どうしたんだよ？・・・急に…』





『ご…ごめん』








なんか・・・

とっても残念そうにするアイル。






『ﾌｩ～…アイル…。
～ﾊﾊ…厳しい世界だから。

大昔の話だけど
オレも…それ見てきたから

半端な気持ちで…出来ないぜそりゃ』





















『・・・・・半端じゃなければ

良いんじゃないの・・・・・・？』












『えっ・・・』





……。





……不意を突かれる。