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仮初めの恋人
第3章 初めての彼氏~郁野真莉の依頼~
そのドキドキ感は恋の慟哭に似ているが、もう少し歪で卑猥なものにも感じる。

不確かな気持ちを確かめる間もなく、生温かな刺激が女唇を襲った。
それは優しく、大切にしてくれている証拠のような舌遣いだった。

「あんっ……しゅ、秋希ぃっ……」

その部分から身体が蕩けていくのではないかと思えるほど、心地よかった。
他人に身体を触れられることがこんなに気持ちよくて素敵なこととは知らずに二十九年生きてきた。
その歳月がもったいなかったと感じるほどに、真莉の脳はいま快楽に目覚めていた。

そして自分の為だけに発情してくれている矛槍の芯を握って丸い突端を唇で扱く。
彼から漏れる粘液を独り占めするかのごとく、吸っていた。

口の中で気持ちよさそうにヒクヒクと蠢く彼が可愛くて愛おしかった。

しかしその動きに集中出来ないほど、責められる下腹部はきゅんきゅんとときめくように疼いてしまっている。

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