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月夜の時間
第14章 京君の片思い
亜里沙と京はほろ酔いで2軒目に行った。

「はぁー、時間すぎるの早いねー

あー家に帰りたくないなぁ…

やっぱ京君は優しいから

甘えちゃうなー

彼女いたら尽くすタイプでしょ?」

「…そうかもね。少なくとも相手が元気なかったら

俺から話す場を設けるかな。

俺といる方が幸せかもよ?」

「え?」

いつも笑ってふざける京君じゃなかった。

この眼は真剣…

「帰るなよ。俺の彼女になれよ。」

すると京は路地裏にジリジリと亜里沙を追いやった。

さっきまでの穏やかな顔とは違って

サラサラの前髪が亜里沙の唇に触れる。

油断してた。…

「ちゃんと抵抗しろよ。期待しちゃうから。」

ん…はぁ…っ。

京はもう一度亜里沙とキスを交わした。

ずっとお兄ちゃんだったのに。

頭がパニックになった。
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