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月夜の時間
第16章 贈る言葉
店まで行くと賢治が亜里沙の父に頭を下げていた。
「お願いします、亜里沙と結婚させて下さい。」
「けっ…賢治!」
「っ…亜里沙。」
黙って奥で仕込み中の父。
ため息が聞こえる。
「お前の旦那はしつこいな。
わかったよ!持って行けよ!
こんなワガママな娘はいらん!」
「お義父さん…ありがとうございます!」
「まだお義父さんじゃねぇっっ!気安く呼ぶな!」
「お父さん!ありがとう!」
亜里沙はとっさに父に抱きついた。
父に触れたことも10年以来。
こんなに小さな背中だったかな?
少し寂しく思った。
クスクスとキッチンの奥で京が笑っていた。
「お願いします、亜里沙と結婚させて下さい。」
「けっ…賢治!」
「っ…亜里沙。」
黙って奥で仕込み中の父。
ため息が聞こえる。
「お前の旦那はしつこいな。
わかったよ!持って行けよ!
こんなワガママな娘はいらん!」
「お義父さん…ありがとうございます!」
「まだお義父さんじゃねぇっっ!気安く呼ぶな!」
「お父さん!ありがとう!」
亜里沙はとっさに父に抱きついた。
父に触れたことも10年以来。
こんなに小さな背中だったかな?
少し寂しく思った。
クスクスとキッチンの奥で京が笑っていた。