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月夜の時間
第6章 しし座流星群
身体も冷えきってきた頃、流星群がひとつ、

ふたつと流れ始めた。

「わぁーキレイだね!」

「本当だ、思ってたよりキレイだな」

澄んだ冬の空に流星群が浮き上がって見えて

幻想的だった。

私は賢治くんの月明かりのカッコイイ横顔に夢中だけど。

帰り道、私は決心した。

何となくなんだけど今晩(夜明けだけど)

処女を捧げられそうだから…

思い切って言ってみたの。

「流星群、きれいだったね」

「おう…」

「あっ、あのね…いっ今なら私、初体験しても

いいかなって思えるの 」

「だから?」

「いっ…その…

いっ…

一緒にホテル行きませんか?」



きゃー!ついに言ってしまった!顔が熱い!

賢治君の顔見るの怖い!

喜んで…くれる?よね?

「俺は行く気ないわ。

女からそんなん言われると普通に引くわ。」

耳を疑った。

だって…賢治君は 待ってくれてると思い込んでたから。

え?抱きたくない、もう別れたいって事?

言葉がぐるぐる回る中で

気がつくと賢治君の家の前だった。

「心配したわ、賢治。

寒いし、早く中に入りなさい。」

あれ?賢治君の母さん、こんなに若くてキレイなんだ。

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