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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第5章 4月4日

入るとエントランスホールで、受付には黒服の男が立っていた。
「ようこそお越しくださいました。」
テーブルには仮装用のマスクが置いてある。
顔を知られたくない者は好きに使うことができるが、俺は使わずに中に入った。
アメリカのカジノを模した内装に白い壁に慣れた目がチカチカした。
このテリトリーの利用者は、皆、無職者だ。
つまり、俺と同じように、管理対象者を観察するのだけが仕事の者たちだ。
会ってどんな会話をするのか、ほとんど一方的な観察だけなので会話がしたかった。

