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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第6章 4月5日

ところが、御幸は持っていた。ドレッサーの引き出しにきちんとしまっていた。

身につけることも、部屋のカメラに映ることも、とりあえずこの4年はなかったのに、
御幸は忘れることなくいたのだ。


それは、つまり、御幸は入れ替わっていないということか?
新婚当初の、親父すら忘れかけていた記憶があるということは、あの御幸が御幸そのものだという証拠ではないか?

それはそれでおかしい気がする。

御幸は過去の記憶だけを映した何かではないか?


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