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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第7章 4月6日
全ては人口増加プロジェクトの弊害、だが、他に策はなかったのだろうか…
ライオンはネコ科のはずだが、どう見ても犬っぽいな、俺たち人間は今、人間らしいのだろうか…
やはり腹が膨れてうとうとし出すライオンの喉元を撫でながら思った。
そして、母性本能の強い彼女を置いて、飼育ブースを後にした。
そこから先は、科学室のような部屋が続く、食物の部位だけを生産する工場だ。
つまり、ステーキ肉の霜降りのブロック、刺身の柵を人工的に造る工場だ。
見た目は人間もしくは機械が、何やら顕微鏡を覗いて細かい作業をし、それをシャーレの培養液にセットする部屋と、
そのシャーレを棚に並べて保管する部屋が、経過日数ごとに仕切られている。
シャーレの中に設置された物体が、段々大きくなって、見たことのある物になっていく。