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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第8章 4月7日
二十歳の誕生日、
室内の装飾(バーチャル映像)がパーティーモードに変わり、ご馳走が並ぶ。
モニターに、母なるアンドロイド(授乳を請け負った)が映り、乳児の俺の映像と共に、その思い出を語る。
思い出といってもアンドロイドには感情がないので、比較分析した結果を、人間らしい言葉に(誰かが)変えて、喋らせているだけなのだが。
ただ、俺が生まれてきた事実が証となっているのは嬉しかった。
実際に俺をずっと見守る存在はないにしても、
生まれて良かった、誰かに守られている、そんな気分になったのだ。