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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第8章 4月7日
「では今日はイタリアンを意識してワイン中心で進めて構いませんか?」
「はい、お願いします。」
ピザやパスタ、リゾットに肉料理、フルーティーな赤ワインや渋めの赤、料理とお酒を堪能する。
ミライ氏のように一人でいる俺に声を掛けてくれる人は居ないし、俺もミライ氏のように誰かに声を掛ける勇気もない。
誰かに自分の生きた証を残す。ミライ氏が此処に来る目的とはいえ、2日もこの空間に一人でいるのはさぞかし寂しかっただろう。
彼は表面的に騒ぐだけの付き合いはしない。
深い付き合いを求めていた。
そんな彼が一人でいたのに、今まで彼と話したことがある『友人』は誰一人彼に声を掛けなかった、
彼が此処に来る目的を見失うのは当たり前だ。
俺も翌日でも彼に会いに来れば良かったのだ。