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輪廻 ∞繰り返されるループ∞
第8章 4月7日
「私はパートナーがいた時期はあったよ、恋人から始まり、パートナー契約を結んだ。でも結婚して家族居住区に住む話は互いに出なかった。
やはり、いざとなると居住区ごと切り捨てられるという噂も恐ろしかったからね。
もしかしたら相手の女性は結婚したかったのかもしれない。
突然契約を解消され、人工受精卵を預かる妊娠専門の職についたとか、
浮気相手がいたとか周りに言われたけれど、実際はどうだかわからない。
それっきり恋人もパートナーも作らないことにしたよ。」
「じゃあ、相手の方は無職者ではなかったのですか?」
「ああ、ラボに見学にいって一目惚れだったんだ。
立て続けに見学の予約を入れ、彼女のテリトリーの社交界にも足繁く通って、何とか恋人になったんだがね。」