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第8章 あやなのダンナ啓吾（40）

「結婚生活にピリオド打つ気ない？」



　ワタシはその晩、率直にダンナに尋ねたわ。
　変化球なんてクソくらえ…それがあやなのモットーよ…。



　一度は欲求不満を忘れてダンナとの人生を選ぶべきと思って子猫をもらってきた…



　でも分かったの、ワタシが不貞行為をしようがしまいが、ワタシ達夫婦の関係はいずれ終わってたのよ…



　だってダンナが引きつった顔で、



「なんのことや！？
　こないだの女とはメシ食いに行っただけで、なんもないで！？」




　って勝手にボロ出してくれたんだからね…。





　全く知らなかったけど…
　ダンナはダンナで、火遊びの相手がいたみたいなの。


　ワタシは自分を棚に上げて…それなりにショックを受けたわ。


　ワタシの両親が仲介に入ってくれて判明したことだけど。
　　　

　ダンナの火遊びは3年も前から続いていたのよ。
　信じられなかったわ。


「嫁とじゃ物足りなかった」



　と、ダンナ啓吾は供述したわ。
　欲求不満の…火遊びのきっかけは皆、同じなのね。



　もしワタシが不貞行為に及んでなかったら、
　ワタシは騙されたまま一生欲求不満を我慢して生きていくことになっていたんだと知ったわ。