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第16章 グッバイかいと(45)

　テッペイは乱暴に荒々しくワタシを抱くときもあれば、熱っぽく「好きやで」って囁きながら抱いてくれる時もあった。


　ワタシはバツイチとはいえ、子供が居ないから心はまだ女の子…のつもり。


　甘い言葉が大好きなんだなって、知ったわ。


　セックスは色んなことをワタシにおしえてくれるわね…。





「あやな、好きやで」


　普段はふざけてるのか頭おかしいのかバカなのかアホなのかわからないけど真面目なことなんて一切言わない男が、セックスのときにだけ真面目な顔してワタシを見つめて、こんなふうに囁くの。


「誰にも渡したくない」


　あぁ場所が例え…乱雑に物が散らかった汚い部屋の、スプリングが凹んでるベッドの上であろうと…



　ワタシはお姫様になった気分だったわ…。