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第7章 あなたに似た人

でも、そんなのどーでもいいのである。
そんなこと言われちゃったら信じる。何故か、それはそのアイデアというのが読者の隠された欲望にマッチしているからだ。

誰もが、そんな風にして誰かを吹き飛ばしてやりたいと思って生きている。

もちろん、そうじゃない人もいる。しかしこの作品の大ヒット――ハリウッド映画化までされている――というその事実が、そういう人は少数派なのだと証明している。

吹っ飛ばしてやりたい。現実ではできない。

警察もいるし、なによりそんな能力ない＞＜

でもこの漫画は叶えてくれる。ケンシロウがあなたの代わりに天誅をくらわしてくれる。アタタタタタターッという変な叫び声と共にブッ飛ばすのだ。

子育てに協力してくれない旦那を、浮気した彼氏を、職場でやらしい目つきでジロジロ見て来るキモイ同僚を、いけ好かないタレントを、★１レビューでボロクソ言ってきた憎いアンチクショウを、『ＮＡＮＡ』の話をすると言ってアタシをワクワクさせるだけさせて裏切った嘘つきクソ野郎を！