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仕事終わりは癒しの時間
第12章 苦しい心

翌日、仕事が終わり駅に向かって歩いていると、後ろから声を掛けられた。

「茜さん、今終わり?」
「…山岡さん」
「お仕事お疲れ様。こないだの楽器店で物色してて、帰ってたら偶然会えた」
「…あんまり近付かないで。山岡さんを知ってる人いるかも知れない」
「大丈夫、マスクと眼鏡してるんやからバレへんよ」

山岡さんは大丈夫かも知れないけど、会社近くだから仕事終わりの同僚にチラチラ見られてるの。

「…元気ないね」
「えっ?」
「笑顔が明るくないもん。また仕事忙しかった?」
「う、ん…そんな感じ。」

高山さんには大丈夫って強がってたけど、家に帰ってから、あの光景を思い出して長い時間泣いてしまった。
明け方には目の周りが腫れしまった。
会社に行く前に冷やしたから、じっと見られなければ腫れは目立たないくらいになったけど。

「んー茜さん、これから予定とかある?」
「無いけど…」
「やったら何か食べに行こ?元気になるには、美味しいもの食べてストレス発散するのが1番!」

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