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仕事終わりは癒しの時間
第13章 来客
部屋に帰って来て、ベッドの上で先ほどのことを思い出す。
『話し合った方がいい』って言われたけど、私から切っておいて今更何を話し合うの?
山岡さんにすごい失礼だし。
…まあ、謝りたい気持ちはあるけど。
でも、ブロックしたのはこっちからだし、もし解除して酷い言葉が届いてたら!?
こんな気持ち初めてだから、どうしたらいいのか分かんない!
1人悶々と考えいると、誰かから電話がかかってきた。
画面には発信番号だけ表示されてるから登録していない相手?
無視するのもアレなので、一応出ることにした。
「…もしもし」
『茜ちゃん?私…』
「藍さん…」
電話はお母さんである藍さんからだった。
初めはお互いの近況報告をするものの、社会人になってから久しぶりの会話なので、ぎこちない。
電話の要件は、今度の休みに久しぶりに東京に来るみたいで、私にも会いたいらしい。
私は了解して、東京駅で待ち合わせることにした。
通話が終わってから、拓也からラインで『お前の母さんに電話したいから番号教えた。ごめん』と来ていた。
私は『大丈夫。ありがとう』と返して風呂場に向かった。
今度こそきちんと「家族」と歩み寄らなきゃ。
いつまでも逃げてちゃダメだよね。