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仕事終わりは癒しの時間
第15章 彼を癒した人
「お、お邪魔します…」
「いらっしゃーい」
タクシーが着いた場所はとあるマンションで、その一室に私は案内された。
好きな人の部屋ってこんなに緊張するもんなの!?
いや、大丈夫!山岡さんも「何もしない」って約束してくれたじゃない。
「ワン」
「ただいまー!」
「……!」
廊下の奥から、真っ白いモフモフした物体が山岡さん目掛けて駆け寄ってきた。
この子、雨宿りの時に見せてもらったワンちゃんだ!
「クゥーン」
「あー寂しかったかー?パパ帰ってきたでー!」
甘えるワンちゃんにすごい頬擦りする山岡さん。
山岡さんの笑った顔がワンちゃんそっくりで可愛い…。
「紹介するなー、ペットのわたげでーす。ポメラニアンのメス」
「可愛いー、よろしくわたげちゃん!」
「抱っこしてみる?」
抱き締めさせてもらうと、フカフカしてて柔らかい!
人懐っこいのか、初対面の私にも吠えずに口の周りを舐め回してくれる。
「んー、わたげちゃん。可愛い…」
「ワン」
「あー、可愛い!」
「…わたげ、ごめんな。茜さん、そろそろリビング行こうよ」