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仕事終わりは癒しの時間
第15章 彼を癒した人
「はぁ?『好きな人は居てる』とは店長に言ったけど、彼女出来たとは一言も言ってないよ」
「じゃあ、指輪一緒に選んでた人は?」
「え…あっ」
何その反応。
その人が『好きな人』なんだ。
「私見たんだよ。楽しそうに指輪選んでる姿。隣の好きな人も可愛い子だったし」
「違う、違うよ!茜さん」
「何が違うの!言ってよ。モヤモヤした気持ちのまま山岡さんと会えないよ!ハッキリして!」
しばらく沈黙が続いてようやく山岡さんが口を開いた。
「…見られてたんや…あの子はBlue Eyesのマネージャーで、恋愛感情なんてないよ…」
「嘘だ…」
「嘘ちゃうって。あの子にはアドバイスもらいながらプレゼント探してたんや、ある人のために。店長に何言われたか知らんけど、多分俺の言葉を変に勘違いしたんやないかな?」
山岡さんの言うことは正しい部分もあるのかも知れない。
でも、彼の言葉に素直に納得出来ない自分がいる。
「これ見て」と見せられたスマホの画面には一枚の写真が映っていた。