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仕事終わりは癒しの時間
第15章 彼を癒した人
あの人のことはとっくに吹っ切れてる。
泣いたのも、本当のことを知って悔しくて情けなくなっただけで、愛情はもう無かった。
「茜さん…」
「ん…」
「抱き締めてもいい?」
「うん」
ゆっくりと背中に手を回して優しく、包み込むように抱き締められる。
山岡さんの匂い、包み込んでくれる身体と温もり…すごく癒される。
「茜さん、いい匂いー、俺も癒される」
同じこと考えてる…
「山岡さん、私で本当にいいの?」
「何が?」
「私の方が年上で、その割に恋愛経験無いし、その…エッチで感じないかもしれないのに…それに…」
言い終わらないうちに、顔を掴まれて山岡さんのキスで黙らされた。
「んー!」
「ぷはー…俺は茜さんが好きで堪らんの。年上やとかエッチで感じないとか、関係ないの」
「…」
「やから、自分を下げるようなこと言わんといて…」
少し困ったような顔で額を擦り合わせてくる。
もう、自分の気持ちを我慢しなくてもいいなら…。
少し強めに山岡さんの身体に抱き付いて、彼の顔を見上げる。
いきなり抱き付いたから、ちょっと驚いた顔をしている。
「山岡さん…好き」