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仕事終わりは癒しの時間
第15章 彼を癒した人

自分の気持ちを伝えると、優しく微笑んでくれて、私の頭をゆっくり撫でてくれる。
この手はいつも私を安心させてくれる。

「ありがとう…俺も好きやで」
「うん…」
「さっきしちゃったけどさ、キスしてもいい?」
「うん…」

右手で頰を撫でて、左手を顎に添えて、山岡さんの唇が私のに重ねられた。
温かくて、柔らかくて気持ちいい…。
角度を変えて重ねられる唇に少しずつ身体の熱が上がっていく。

同時に息を吸うタイミングも分からなくなってきた。
こんなに長くキスしたこと無かったから。
息苦しくなって、背中をバシバシ叩いたら、唇を離してくれたので、思わず深呼吸してしまった。

「ぷはっ!」
「息止めてたん!?キスしてる最中に鼻で呼吸したらよかったのに」
「だって…」
「可愛い…軽くキスしただけやのに、そんな顔して。最後までしたら茜さんどうなるんかな?」

唇を指でなぞられ、見つめられる瞳の奥に妖しく光るものを感じた。
ジッと見つめられているから、目を逸らさない…。




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