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仕事終わりは癒しの時間
第5章 彼の正体 多感な親友

「相変わらず大きいマンション…」

長年付き合っていた男性と昨年ゴールインした美咲。
エリート会社員の旦那さんとの新居としてここに住んでいる。
でも旦那さんは今、単身赴任をしているという。

部屋の前まで来てメッセージを送ったけど、返事が来ない。
チャイムを鳴らしても反応が無い。
寝てるのか?

寝てる時もあるから、鍵外しとくから入ってもいいよーって言われてるけど、それ無用心じゃない?

「お邪魔しまーす」

ん?寝室の方から声が聞こえる…けど。

「…ん、…しも…」

部屋の前に行くと、中からくぐもった声が漏れてくる。

「あん…は、やく…帰ってきてぇ…ヒロくん…ヒロくんが欲しい…」

いや、これどうしたらいいの?

「もしもーし」

外から声を掛けても、夢中になっているのか全然反応がない。

流石に寝室に入る訳にはいかないので、キッチンに行って、料理をすることにした。

こういう時ってどんな顔してたらいいんだろ?
前にも似たようなことあったけど…。


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