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仕事終わりは癒しの時間
第6章 癒しの時間
山岡さんの音楽への思い、メンバーへの思い、それに携わる人達、聴き手に対する思いが山岡さんの作る音楽をあまり知らない私にもすごく伝わってきた。
それを私なんかと会って、無いこと週刊誌に書かれて、将来を潰してしまったら申し訳ない。
「今までありがとうございました…」
踵を返してそこから離れようとしたら、突然後ろから抱き締められた。
「あっ…」
「そんなこと言わんといてよ…」
「やめてよ!誰かに見られたら…」
「俺は見られても良い。別にやましいことはしてない、俺が勝手にしてるだけ。まだそんな会ってないけどさ、俺は茜さんと会いたいし、疲れてる茜さんのこと癒したい。だから会わないとか言わんといて」
抱きしめられる腕の力が強くなる。
耳元で喋られると恥ずかしい…。
「分かったから、離して…」
「帰らん?もう会わないとか言わない?」
「帰らない、言わないから!」
「はーい」
解放されても、山岡さんの方を向けなかった。
だってすごい顔が熱い…。