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霞草
第4章 出逢い
二週間近くだろうか、
他に客もなく、僕は部屋に閉じこもっていた。
三度の食事は、声がかかり廊下に置かれる。
食べ終わると僕は、食堂の配膳台まで運ぶ。
洗濯もおかみさんに頼み、洗濯機を使わせてもらい、部屋の外に干す。
だんだん慣れてきて下宿しているような気分だった。
ただ、すれ違い様に話はするものの、それ以外は部屋にこもっていた。
長く話せば、自分の状況を説明しなければならないと思っていたからだ。
食器を下げに下りた時に、今週の分の精算の話がでて、計算された紙を渡される。
この分だと1.2ヵ月は居られそうだ。
すぐさま戻って支払いをする。
主が、
「坊主、部屋にこもってるとカビが生えるぞ、ちょっと外に出たらどうだ。
なんならうちの子供に案内させるが嫌か。」
「いえ、さっぱりわからないんでよろしくお願いします。」
「じゃあ裏にいると思うから。」
そのまま裏に出た。
確かにカビが生えそうだった。
外に出ると大きな伸びをした。