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Sな彼女
第9章 交流

「いや、近所の内科に。一応、睡眠薬を処方されたけど、何の快復も感じられないまま、今度は食べ物が受け付けなくなっちゃって。それで医者が宮森病院の神経科を勧めて来たってわけ」
「普通に暮らしていたのに、急に病気になっちゃったんだ。大変だね。でも急になった病気は治りがいいようだよ」
「そうなのかな?そうだと良いんだけどね」
岬は力なく笑って答えた。
「りょおちゃんの病気はえーと……」
「同じ。うつ病性適応障害。でも俺の場合はアスペルガー症候群の併発によるもの」
「え?アスペルガー?初めて聞いた。それってどんな病気なの?」
病気?
これは病気なのだろうか。
医師の説明によれば、発達障害の一種だと聞いた。
障害といっても、
「これは貴方の個性だから、他人に何を言われても堂々としていれば良い」
と何度も医師から言い聞かされてきた。

