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Sな彼女
第9章 交流

「面白いね、りょおちゃん。この十数年の間に凄くいい男になった。前からいい男だったけど」
面白い。
いい男。
今までどれも言われた事が無い。
彼女の言っている事はよく分からないけど、俺は岬の事をもっと知りたくなった。
雲の無い晴れた空をぼんやり眺めて、また『発作』が起こらないようにしていたが、俺は岬の瞳を見つめた。
じっと彼女の黒い瞳を見つめていると、まるで綺麗なガラス玉のようだった。
「俺は岬の事を知りたい。岬の事を理解したい」
岬はニッと笑った。
「あたしの事、理解してくれるの?」

