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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第14章 烈しさと切なさと、愛しさと
 ファソンは我知らず呟いた。どうも、心の呟きがそのまま言葉になってしまったようである。 

「さようでございますね」

 返事を期待したわけではなかったため、すぐ側でいきなり応えがあって、ファソンは愕いた。


「まあ、誰かと思ったら、綏珍(チェジン)。びっくりするじゃないの」



 少しだけ咎めるように言うのに、側仕えの女官チェジンは微笑む。
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