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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第14章 烈しさと切なさと、愛しさと
それでもチェジンは口を開こうとしない。チェジンは文机の前の座椅子(ポリヨ)から立ち上がり、チェジンの側に膝を突いた。その両手を自分の手で包み込む。
「あなたはいつも自分よりも私のことを気に掛けてきてくれたわ。私は誰よりもそのことを知っている。だからこそ、あなたが何を考えているか、私は知りたいの。私なら大丈夫、何を聞かされても良いから、教えてちょうだい」
「ファソンさま」
チェジンは娘時代に戻ったかのように呼び、辛そうに眼を伏せた。
「あなたはいつも自分よりも私のことを気に掛けてきてくれたわ。私は誰よりもそのことを知っている。だからこそ、あなたが何を考えているか、私は知りたいの。私なら大丈夫、何を聞かされても良いから、教えてちょうだい」
「ファソンさま」
チェジンは娘時代に戻ったかのように呼び、辛そうに眼を伏せた。