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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
 更には、衝立を背にしてファソンが座る座椅子の傍ら、紫檀の小さな丸卓には白磁の壺が鎮座しており、今朝咲いたばかりの蓮の花が二本活けられている。


「府院君さまがお見えにございます」


 居室の扉越しに尚宮の声が響き渡った。ファソンの側には今、中宮殿の女官を統括する尚宮とチェジンが控えている。ファソンが尚宮に頷くと、五十ほどの尚宮は声を張り上げた。




「大監さま(テーガンナーリ)をお通しするように」
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