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第15章 恋敵

　ほどなく外側から両開きの扉が開き、父ミョンソが入室してくる。入れ替わりに尚宮とチェジンが静かに出ていった。

　父はファソンに深々と一礼し、それから父と娘は文机を挟んで向かい合った。

「ご機嫌はいかがでございますか？　中殿さま」

「急にお呼び立てして、申し訳ございません、父上(アボニム)」

　ファソンはまずは頭を下げ、微笑んだ。


「このとおり、殺しても死なないくらい元気は有り余っております」