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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
とはいえ、あくまでもそれはお世辞ならばということで、言ってみれば極めて平凡などこにでもいる器量の大人しげな娘だった。
今年、二十歳だというから、ファソンよりは三歳年上になる。嫁き遅れというほどではないが、正直、適齢期をやや逃しかけている年齢ではあった。
「中殿さまにおかれましては、ご機嫌麗しく何よりと存じます。本日はわざわざ対面の場を設けて頂き、恐悦至極に存じます」
凜蓮がたどたどしい口調で挨拶を述べる。恐らく事前に言い損じてはならないと一生懸命に練習したのだろう。誠実な人柄も窺えた。
今年、二十歳だというから、ファソンよりは三歳年上になる。嫁き遅れというほどではないが、正直、適齢期をやや逃しかけている年齢ではあった。
「中殿さまにおかれましては、ご機嫌麗しく何よりと存じます。本日はわざわざ対面の場を設けて頂き、恐悦至極に存じます」
凜蓮がたどたどしい口調で挨拶を述べる。恐らく事前に言い損じてはならないと一生懸命に練習したのだろう。誠実な人柄も窺えた。