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第15章 恋敵

　カンの顔に驚愕が走った。


「中殿」




「人であれば、誰しも過ちはあるもの。ましてや朴尚宮は己れが仕える崔昭容のことを大切と思うあまりにチェジンに余計なことを言ったのです。またチェジンの物言いにも朴尚宮を挑発するようなものが含まれていなかったとはいえません。チェジンの物言いがその場にふさわしくなかったのは私の責任ですゆえ、朴尚宮一人に罪を背負わせるのは酷です。ゆえに、今回の件はすべて不問に付します」