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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
たとえカン自らの意思ではないにせよ、別の女を後宮に迎えるのだ。ファソンに心変わりしたと思われても仕方のない状況ではあった。
最後にファソンと夜を共にしたのは、御前会議を翌朝に控えた前夜だった。あの時点で既に決定は覆せないところまで来ていたものの、カン自身はあくまでも否と拒み通すつもりでいた。しかし、側室候補に挙がっている娘の父、吏曺判書の体面もある。あまりに拒絶し続ければ吏曺判書の面子を損なうことは判りきっているため、最終的にはどうなるか知れたものではなかった。
最後にファソンと夜を共にしたのは、御前会議を翌朝に控えた前夜だった。あの時点で既に決定は覆せないところまで来ていたものの、カン自身はあくまでも否と拒み通すつもりでいた。しかし、側室候補に挙がっている娘の父、吏曺判書の体面もある。あまりに拒絶し続ければ吏曺判書の面子を損なうことは判りきっているため、最終的にはどうなるか知れたものではなかった。