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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第18章 哀しい恋の歌
ファソンは息をつき、続けた。
「上手く言えないんだけど、これで良いのかなって思えてならないのね。確かに後宮は以前よりは変わったと思う。私が目指していたのは伏魔殿などではなく、女たちが皆、安心して暮らせるような場所だったから。大妃さまのご協力もあって、後宮改革は自分で思った以上に上手くいった。ただ、所詮、それは王宮内のことでしょう。王妃というのは国の母でもある。民のために何ができるのか。今の私にはそれがよく判らなくて、もどかしい」
「上手く言えないんだけど、これで良いのかなって思えてならないのね。確かに後宮は以前よりは変わったと思う。私が目指していたのは伏魔殿などではなく、女たちが皆、安心して暮らせるような場所だったから。大妃さまのご協力もあって、後宮改革は自分で思った以上に上手くいった。ただ、所詮、それは王宮内のことでしょう。王妃というのは国の母でもある。民のために何ができるのか。今の私にはそれがよく判らなくて、もどかしい」