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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第19章 嵐の予感
カンが言い終えるかどうかの中に、承誠君が吹き出した。何がおかしいのか、さも愉快なことを聞いたとでもいうかのように声を上げて笑う。王族とはいえ、国王の発言に対して取る態度としてはあまりに礼を失している。
玉座の側に控えた沈内官長が伏せていた面を上げ、非難するような眼で承誠君を見た。
が、承誠君は沈内官長の無言の抗議など端(はな)から眼に入らぬかのように無視している。
「つまり、殿下のご持論では心の伴わぬ交わりなどするべきではないと」
承誠君はまだ笑いながら、呟いた。
玉座の側に控えた沈内官長が伏せていた面を上げ、非難するような眼で承誠君を見た。
が、承誠君は沈内官長の無言の抗議など端(はな)から眼に入らぬかのように無視している。
「つまり、殿下のご持論では心の伴わぬ交わりなどするべきではないと」
承誠君はまだ笑いながら、呟いた。