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第22章 山茶花の夢

　両班（ヤンバン）の娘は生まれたときから、貞節という言葉をしっかりと教え込まれる。万が一、その身を穢されそうになったときは懐深く忍ばせている小刀で自ら生命を絶つのが烈女の鏡だといわれていた。





　ましてやファソンは、この朝鮮国の王妃という立場だ。自分が王妃という地位にふさわしい器だと思ったことはない。むしろ、こんな自分が中殿（チュンジョン）という重い立場に居て良いのかと悩み続けてきた。