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第22章 山茶花の夢

　器はともかく、自分の立場を考えれば、このような辱めをおめおめと受けて良いとは思えない。



　けれど、自害をしようにも小刀どころか衣服さえ身につけておらず、全身を拘束されているこの状況では身動きさえままならない。





　その中、胸の辺りをゾワリとした感触が走った。見れば、山茶花の細い茎がファソンの薄桃色の先端をさわさわと撫でている。緑の鮮やかな葉までが胸の突起を嬲るかのように触れてゆくのだ。