パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第33章 血まみれの剣と花

　春香は、従僕を一人携え、愛馬に跨る良人に深々と頭を下げた。


「お気を付けて」






　夢龍は現在、議政府の右参賛（正二品）という職についている。これは三丞承よりはむろん下だが、その次の左右賛成のすぐ下の地位で、議政府では三番目、かなりの高官だ。この若さで右参賛に任じられるのは、どれだけ王さまの信頼が厚いかを物語っている。異例といっても良いほどの出世ぶりだ。