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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
就寝する際としてはいささか濃すぎる化粧を施され、白い夜着を着せ付けられ、支度万端を整えて国王の寝所に送り込まれる。
長い艶(つや)やかな髪も洗い立てで、ほのかに花の香りが漂い、洗い髪は横に一つで束ねられている。本来、正室である中殿、側室問わず、彼女らが王の閨に侍る際は、提調尚宮によって入念な身体検査が行われる。それは万が一にも、女たちが王の寝首をかくために武器となる刃物を隠し持つ危険を回避するためでもあった。