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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
今夜から、ファソンは王の側室となる。これまではキム尚宮の方が格上であったが、明日の朝を境にファソンが主筋になるのだ。キム尚宮の物言いが丁重になるのは当然でもあった。
王が信頼するだけあり、キム尚宮は懐も広く情理を備えた女性だ。はっきりとした素性の知れぬファソンを快く預かり、厳しくも優しく女官としての作法を教え込んでくれた。
ファソンは感謝を込めてキム尚宮に頭を下げた。両側から女官二人が扉を開き、ファソンはその隙間から身をすべり込ませる。
王が信頼するだけあり、キム尚宮は懐も広く情理を備えた女性だ。はっきりとした素性の知れぬファソンを快く預かり、厳しくも優しく女官としての作法を教え込んでくれた。
ファソンは感謝を込めてキム尚宮に頭を下げた。両側から女官二人が扉を開き、ファソンはその隙間から身をすべり込ませる。