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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第5章 契約結婚と本物の恋
 背後で扉が閉まった。ここにはかつて一度だけ来たことがある。女官になってまもない日、金尚宮に薬湯―実は生姜湯を病臥している王に運ぶように命じられたときのことだ。


 あの日からまだひと月半ほどしか経っていないというのに、何か随分と昔のような気がする。




 相変わらず大きな寝台が奥に見え、王はといえば、傍らの丸卓の前、椅子に座り、手酌で酒を飲んでいた。
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